高校時代からの友人に勧められて読んだ本です。
感想
私達がいま生きるこの資本主義の世界では、育つ過程で身につけた知識や物事の考え方など、すべてが資本主義の影響を受けていて、そのため資本主義を理解し、当たり前だと思い込んでいることを「資本主義のもつ性質」であると客観的に捉えることで、新しい選択肢であったり柔軟な考えを持つことができるのではないか、という問いかけがあると解釈しました。
資本家は利潤を生み出すことを目指し、利益の極大化を求められているということや、労働者への対価というものはその人の能力に関わらず、価値を生産する段階である程度がすでに決まっているということなど、なるほど改めて考えるとあまり疑問視してこなかったがたしかにそうかも、と思えることがいくつも書いてありました。疑問視したりすることをせずに現状の世界を現状のままに捉えるだけではなくてどういう仕組の中で自分たちは生きているのだっけ?ということを教えてくれるような本でした。
「資本論」の内容の解説をしながら資本主義について教えたあとは、資本主義が入り浸るこの世の中であえてその枠組から外れた動きをしてみることなどを勧めている。それはたとえば利益・見返りを求めない友人とのつながりであったりご近所さんとの会話など、些細なことなど。
あえて資本主義の枠組みから離れてみることは、人との関わりがより重要になっているこのコロナ渦中においてはより一層大事なことかも、と思いました。(ふんわり)
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